2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

心には理性では分からない理屈がある 〜スティーブン・R・コヴィーさんのご本から 7

「理解してから理解される」ことには、大きなパラダイム転換が必要である。話をしているとき、ほとんどの人は、理解しようと聞いているのではなく、答えようとして聞いているのだ。話しているか、話す準備をしているか、2つに1つである。聞いている話をす…

期待を明確にする 〜スティーブン・R・コヴィーさんのご本から 6

人間関係におけるほとんどの問題は、役割と目標を取り巻くあいまいな期待、あるいはお互いの期待像の総意に端を発している。仕事で誰が何をするかという問題にせよ、部屋の掃除や、誰が魚に餌を与え、誰がゴミを出すかという問題にせよ、不明瞭な期待像が、…

「持つ」か「なる」か 〜スティーブン・R・コヴィーさんのご本から 5

どちらの輪に集中しているかを考えるもうひとつの方法は、「持つ」ことと「なる」ことを区別することである。 関心の輪は「持つ」ことに満ちている。「家さえ持てば幸せになれる」「もっと親切な上司を持っていたら」「もっと素直な子供を持っていたら」「も…

言葉が「自己達成予言」になる 〜スティーブン・R・コヴィーさんのご本から 4

行動や態度はパラダイムから生み出されるものであるから、行動や態度を見つめれば、その源にあるパラダイムが見えてくる。だから、私たちが普段話す言葉を聞けば、それだけで主体性の度合いがわかる。 反応的な人の言葉は、自らの責任を否定するものである。…

人生の責任を引き受ける 〜スティーブン・R・コヴィーさんのご本から 3

エリナー・ルーズベルトは「あなたの許可なくして、誰もあなたを傷つけることはできない」。ガンジーは「自分で投げ捨てさえしなければ、誰も私たちの自尊心を奪うことはできない」。 本当の意味では、自分の身に起こる出来事によって傷つけられるのではない…

相互依存への道 〜スティーブン・R・コヴィーさんのご本から 2

真の自立を達成することにより、周りの状況に左右されるのではなく、逆に周りの状況に作用を及ぼすことができるようになる。これは、状況や他人に対する依存性から解放されることであり、それなりにふさわしい目標だといえるだろう。しかし、自立は有意義な…

見方が変われば世界が変わる 〜スティーブン・R・コヴィーさんのご本から

人は、物事をあるがままに、つまり客観的に見ていると思い込んでいるのが常である。しかし、私たちは世界をあるがままに見ているのではなく、「私たちのあるがままに(=条件づけされたままに)」世界を見ているのだ。物事を説明しようとすると、それは結果…

ポスト産業資本主義時代における法人化の意義 〜岩井克人さんのご本から 10

会社という制度が、オーナや支配株主といったおカネの供給者の利益を増進するための道具から、逆に、専門経営者や工業技術者や熟練労働者の組織特殊的な人的資産を、まさにオーナや支配株主の簒奪から防衛する垣根へと変わりつつあるのです。それは、株主主…

おカネとヒト 〜岩井克人さんのご本から 9

ヒトとは、自分以外の何人にも支配されない自立した存在です。そして、そのような自立性の究極的な拠り所は、自由意志の存在です。ヒトをヒトたらしめているこの自由意志があるかぎり、ヒトが頭脳のなかにこれまで蓄積してきた知識や能力をどのように使うか…

小さくなることの利益 〜岩井克人さんのご本から 8

物流や金融仲介や情報媒体のように、規模の経済や範囲の経済が強くはたらき、場合によってはデ・ファクト・スタンダードの原理がはたらいてしまう分野においては、逆に、意図的に会社組織の規模や範囲を小さくすることによって、巨大会社とは直接に競合しな…

IT革命、グローバル化、金融革命 〜岩井克人さんのご本から 7

ポスト産業資本主義とIT革命とのあいだには、より本質的な関係があります。なぜならば、差異性を意識的に創り出すことによって利潤を生み出していくというポスト産業資本主義の利潤創出方法を究極にまで推し進めると、それは「情報の商品化」に行き着くこ…

商業資本主義、産業資本主義、ポスト産業資本主義 〜岩井克人さんのご本から 6

ポスト産業資本主義の時代とは、すべてが絶えず変化する、本当に目まぐるしい時代です。このポスト産業資本主義にかんしては、企業が新しい製品や新しい技術や新しい組織形態や新しい市場をつねに追求せざるをえないということで、その「新しさ」がひたすら…

「家」制度と法人 〜岩井克人さんのご本から 5

現代という時点から見直してみると、日本の「家」とは、たんなる人類学的な意味での家族ではなくて、「法人」としての性格を色濃くもっていた存在であることがわかります。三井家の場合、家祖とよばれる三井高利は子沢山で、隠居後にそのたくさんの子どもた…

会社を背負って立つ日本のサラリーマン 〜岩井克人さんのご本から 4

会社の外部の人間でもなければ、会社の所有者でもないとすれば、いったいサラリーマンとは何者なのでしょうか? その答えを、すでにわれわれは知っています。会社の所有者ではない会社の内部の人間とは、会社の経営者です。(中略) 日本の会社の場合、この…

コーポレート・ガバナンスの実際 〜岩井克人さんのご本から 3

そもそもコーポレート・ガバナンスとは、会社という仕組が、本来はヒトではないのに法律上ヒトとしてあつかわれるモノであるという摩訶不思議な性質をもっていることから生まれてきた問題です。わたしたちが生きている資本主義経済は、この会社という仕組を…

コーポレート・ガバナンスと信任義務 〜岩井克人さんのご本から 2

法人としての会社がむすぶ契約はすべて経営者を通してしかむすべないわけですから、経営者の行動をコントロールするために会社と経営者がむすぶ契約は、実質的には経営者が自分自身とむすぶことになってしまいます。経営者は、もし自己利益の追求のみを考え…

はじめに 〜岩井克人さんのご本から

おカネが重要でなくなる? −たしかに、この言葉はひどく逆説的に響くでしょう。常識的には、資本主義のグローバル化とは、おカネによる支配が全世界的な規模にまで拡大したことと見なされているからです。じじつ、1997年の夏にタイで勃発し、またたくま…

べりーべすとなう 〜ニール・ドナルド・ウオルシュさんのご本 その1・2・3から

不安があるから、もっているもののすべてにしがみつき、かじりつくが、愛があれば、もっているすべてを与えることができる 〜82日ぼーず 感情のせいで「めんどう」なことになったりはしない。あなたの感情、それはあなたの真実なのだから。 感情に従う人生…