「厳しく辛辣に、上機嫌」が人を伸ばす 〜齊藤孝さんのご本から 9

 「今のあなたではダメです」とはっきり伝え、自覚を促すしかない。ところが、それを不機嫌に言うと相手には受け入れがたくなる。なぜなら、私が主観で気分やものを言っている感じが強くなるからです。 さらに不機嫌が極まると、それは単なる恫喝や癇癪に聞こえます。「お前らバカじゃないの」「それじゃ話にもなんないよ」と、吐き捨てるように言ったとしたら、相手は本を読む気になるでしょか? ノーです。相手の状態に対し肯定的に、次を見つめた上での発言でなければ、忠告としては受け止められません。
 他人のこととしてはわかるはずです。しかし、あなたも不機嫌な状態になると、同じようなことを言ったりやったりしているのです。不機嫌には、次の未来に向かっていくという感じがありません。 事態はこのように悲惨であるけれども、ここに向かっていこうと上機嫌に言うと、態度そのものが1つのメッセージになる。常に未来に向かって、一緒にやろうという発話者側の意思が伝わるのです

事態はこのように悲惨であるけれども、ここに向かっていこうと上機嫌に言うと、態度そのものが1つのメッセージになる..ほんとのメッセージ、こころとせいしんとからだの。 がんばりまっしょい!
上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)