「断言力」でふっきる 〜齊藤孝さんのご本から 6

 「自分は不幸なんじゃないかしら?」ではなく、「自分は不幸である」と、置かれている状況に対してきちっとした客観的認識を持つということ。不安は形が見えないときほど大きく襲いかかってくるものです。正体を見定めてしまえば、頭を切り替えて次へのスタートが切りやすくなる。いわば「断言力」を持つことです。
 現状がよくないことに侵されて、自分の身体や気分までも陰鬱な状態に染まってしまうと、泥沼化して、さらに元気がなくなってきます。すると、チャンスをより掴みにくくなる。他人からも好かれません。 状況にかかわらず、自分を常に機嫌のいい状態に保つことが「上機嫌」の技化です。上機嫌の技は、天然のご機嫌さではなく、「・・・にもかかわらず上機嫌」「・・・敢えて上機嫌」といったもの。 にもかかわらずというところに知性の成熟があります。
 これは能天気に生きよという奨めではなく、むしろ対極にあります。しっかりした現状認識があったうえで、どんなによくない状況であっても、「然り。ならばもう一度」という肯定的な生き方をする。現在の自分を肯定することは、過去の全てを肯定することになるという考え方。ニーチェ的な悟り、ふっきり方です

どんなによくない状況であっても、「然り。ならばもう一度」という肯定的な生き方..しかり、ならばもういちど。 まなんだことをぱわーに、さらにまいしん!
上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

「ふっきり上手」になる 〜齊藤孝さんのご本から 5

 上機嫌力の根本にあるのは何か。「ふっきる」ことです。自分で機嫌をよくしようと努めても、なかなかそうならないことは当然あります。自分の中に悪いイメージがあって負の力が働くときは、どうやっても気分がすぐれない。どうやってそれを払拭していくかが鍵となります。執着、思い込み、欲望、嫉妬・・・何かに囚われる気持ちをスパッと断つ。これが「ふっきり上手」となるということです。ふっきるためには、どんな力が推進力となるか。3つのタイプを挙げてみます。
 1) 断言力
 2) 創造力
 3) 自分を笑い飛ばす力
 いずれも、現実に呑み込まれるままにしておかない。状況から一旦身を引き剥がす。そして自己肯定の視点に立つ。自己肯定はできても、他人を受け入れることができなければ、自己チューにすぎません。(中略) 周りへの気遣いもあり、自分を突き放すだけの成熟した知性もある。自他ともに公正に肯定し客観視する能力がある人は、上手にふっきれて、上機嫌力を身につけられる人です

執着、思い込み、欲望、嫉妬・・・何かに囚われる気持ちをスパッと断つ..たいせつですよねー、すぱっと!
上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

思春期の不機嫌を放置しない 〜齊藤孝さんのご本から 4

 今の時代、人に気遣いのできる上機嫌な子どもを期待する向きは少ないと言えましょう。成長期の精神的安定は求められていない。たとえば、中学生は親しい友だち同士だと仲がよくてご機嫌ですが、大人や、仲間以外の人に対しては不機嫌で、それもまた仕方ないという空気があります。反抗期だからです。これは人間の成長に必要欠くべからざるもので、最近反抗期らしい反抗期がないのが心配されるという論を唱える方もいらっしゃいます。
 私自身は、反抗期というものは必ずしも必要ないと考えています。基本的に人に気を遣うという能力は「技」であり、こころの習慣の問題です。そのこころの習慣を、ある時期全くなくしていいというのは、社会としておかしいと思うのです。 10代の精神的に葛藤の多い時期だからといって、人に対する気遣いをしなくていいということはありません。この習慣を忘れてなくしてしまっていいと許容してしまいますと、身についた「当たり散らし癖」や「むっとしたまま癖」はその人の中で続いてしまい、当たり前のものとなってしまうことが多いのです。ここから脱却しようとすれば、もう一度「人に気を遣う」という技を、自分の中で作り直さないとなりません。
 現在は、子どもが不機嫌であっても無愛想であっても、積極的に直す努力をしない。たとえば、会話をしない状態も放置している。親が話しかけても何も答えない。「別に」「ふつう」がせいぜいです。「別に」「ふつう」というのは、会話を拒否した状態であり、拒否の意思表示です。それはいけないことだと、はっきりと指摘しなければならない。相手と関係を結びたくないという意思表示、会話に対してきちんと答えないという拒否状態が、成長にとって必要なことであるとは私は思わないのです

相手と関係を結びたくないという意思表示、会話に対してきちんと答えないという拒否状態が、成長にとって必要なことであるとは私は思わない..とうぜんですね。でもきづかないですごしているかも? まずはみずからさいてんけん
上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

「プライド」「無気力」は、ネガティブパワー 〜齊藤孝さんのご本から 3

 人を不機嫌にさせるもう1つの理由が、プライドという問題です。40代以上の男性に限らず、不機嫌な人は一般に、必要以上にプライドを気にかけます。 特に多く見られるのは、プライドを守ろうとして毅然とした態度、威厳ある姿勢を保とうとした結果、不機嫌になってしまうパターン。中には、尊大な感じを示すと実力があるかのように見えると思い込んでいる、とんだ勘違いの人もいます。言葉にすると滑稽ですが、現実にはかなりよくある例です。
 自分を認めて欲しいという意識が過剰に強い人、いわゆる「自己チュー」に陥りがちな人に多く、自尊心を守りたいために自分に殻を作ってしまう。あるいは、人の意見に頷いたり笑ったりすることさえも、プライドが邪魔してできない。常に他者への競争心や嫉妬心に囚われ、他の人を素直に受け入れることができない。閉じているのです。他人との良好な関係を築くためには、からだもこころもオープンな構えにすることが肝心です。
 不機嫌にしていると周囲が気遣いを見せてくれるのは、敬意を払われているのではなく、労われているのです。社会性がある成熟した人間として見られていないのだと気づかなくてはなりません。不機嫌な人は、周囲にどういう影響を与えるか。不機嫌な人は場の空気を気まずいものにしてしまいます。一人ひとりのからだと心理のこわばりが上機嫌の妨げとなって、世の中を不機嫌にしているのです

不機嫌にしていると周囲が気遣いを見せてくれるのは、敬意を払われているのではなく、労われている..ねぎらわれている、きびしー。 気をつけよ!
上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

笑えないからだに要注意 〜齊藤孝さんのご本から 2

 40代以上、特に45歳を過ぎた男性は、激しく不機嫌になります。中年と言われる年齢にさしかかった人たちは、実際には不機嫌ではないにしても、ふつうにしているだけで不機嫌に見えるという十字架を背負っているのです。これには原因が2つ考えられます。
 1つは反応が鈍くなるため。反応が鈍いと、周囲から見ると不機嫌そうに見えます。からだの反応が鈍くなると、レスポンス能力は下がります。何を言ってもぶすっとしていると、たとえ本人は敵意を持っていないとしても、相手からは、「この人は自分に対して敵意や嫌悪感を持っているようだ」と思われます。(中略)
 生命体というのは、加齢とともに反応が鈍くなってご機嫌でいられなくなるという宿命にあるのです。したがって、上機嫌力を身につけておかないと、反応の長期低落傾向に歯止めがかけられないのです。「笑う」ことは重要なテーマです。上手なポイントで上手に笑う技を持つ人は上機嫌に見えますし、周りをも上機嫌にさせます

生命体というのは、加齢とともに反応が鈍くなってご機嫌でいられなくなるという宿命..うっ、しらんかった。 気をつけまっす!
上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

上機嫌力の必要性 〜齊藤孝さんのご本から

 私には、不機嫌さは「なんらかの能力が欠如しているのを覆い隠すため」だとしか考えられません。たとえば、無能さを突っ込まれないようにするため。あるいはお調子者だとかバカだと思われないようにするため。不機嫌であることが、あたかも威厳があり、知的であるかのように思うのは大きな勘違いです。 機嫌とは、人の表情や態度に表れる快・不快の状態です。気分的なものに左右され、自分の意思では制御できないもののように思われている節があります。しかし、人間が社会的動物として生きている以上、ただ気分のなすがままにしていたのではダメなのです。
 不機嫌さは、自分の殻を作ります。人に対してオープンでなければ、対人関係はうまくいかない。自分の属する社会、たとえば会社、学校、家庭・・・人と人で成り立っているあらゆる場において、互いの関係をよりスムーズな心地よいものにしていくためには、各々が気分をコントロールする努力が必要です

人間が社会的動物として生きている以上、ただ気分のなすがままにしていたのではダメ..ってしょうがくせいれべるなのに、ちゃんとおしえてきたでしょか(じもんじとう)。ちゅうようでなく、さらにぷらすのこころがけ、はじめます!
上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

プロフェッショナルの条件 10

強み重視の人事組織の利点 〜ドラッカーさんのご本から 10

 弱みをもとにすることは、組織本来の機能に背く。組織とは、強みを成果に結びつけつつ、弱みを中和し無害化するための道具である。多くのことに強みをもつ人間は、組織を必要としないし、欲しもしない。彼らは独立して働いたほうがよい。しかしほとんどの者は、独力で成果をあげられるほど多様な強みをもっていない。
 ヒューマン・リレーションズでは「手だけを雇うことはできない。手とともに人間がついてくる」という。同じように、われわれはひとりでは、強みだけをもつわけにはいかない。強みとともに、弱みがついている。われわれは、そのような弱みを仕事や成果とは関係のない個人的な欠点にしてしまえるよう組織をつくらなければならない。強みだけを意味あるものとするよう組織を構築しなければならない

強みだけを意味あるものとするよう組織を..ひとがいきてくゴールでもありますね、ともにいきる。 らいふわーくなり、ドラッカーさん、ありがとうございました!
プロフェッショナルの条件――いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))