「断言力」でふっきる 〜齊藤孝さんのご本から 6

 「自分は不幸なんじゃないかしら?」ではなく、「自分は不幸である」と、置かれている状況に対してきちっとした客観的認識を持つということ。不安は形が見えないときほど大きく襲いかかってくるものです。正体を見定めてしまえば、頭を切り替えて次へのスタートが切りやすくなる。いわば「断言力」を持つことです。
 現状がよくないことに侵されて、自分の身体や気分までも陰鬱な状態に染まってしまうと、泥沼化して、さらに元気がなくなってきます。すると、チャンスをより掴みにくくなる。他人からも好かれません。 状況にかかわらず、自分を常に機嫌のいい状態に保つことが「上機嫌」の技化です。上機嫌の技は、天然のご機嫌さではなく、「・・・にもかかわらず上機嫌」「・・・敢えて上機嫌」といったもの。 にもかかわらずというところに知性の成熟があります。
 これは能天気に生きよという奨めではなく、むしろ対極にあります。しっかりした現状認識があったうえで、どんなによくない状況であっても、「然り。ならばもう一度」という肯定的な生き方をする。現在の自分を肯定することは、過去の全てを肯定することになるという考え方。ニーチェ的な悟り、ふっきり方です

どんなによくない状況であっても、「然り。ならばもう一度」という肯定的な生き方..しかり、ならばもういちど。 まなんだことをぱわーに、さらにまいしん!
上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)