「プライド」「無気力」は、ネガティブパワー 〜齊藤孝さんのご本から 3

 人を不機嫌にさせるもう1つの理由が、プライドという問題です。40代以上の男性に限らず、不機嫌な人は一般に、必要以上にプライドを気にかけます。 特に多く見られるのは、プライドを守ろうとして毅然とした態度、威厳ある姿勢を保とうとした結果、不機嫌になってしまうパターン。中には、尊大な感じを示すと実力があるかのように見えると思い込んでいる、とんだ勘違いの人もいます。言葉にすると滑稽ですが、現実にはかなりよくある例です。
 自分を認めて欲しいという意識が過剰に強い人、いわゆる「自己チュー」に陥りがちな人に多く、自尊心を守りたいために自分に殻を作ってしまう。あるいは、人の意見に頷いたり笑ったりすることさえも、プライドが邪魔してできない。常に他者への競争心や嫉妬心に囚われ、他の人を素直に受け入れることができない。閉じているのです。他人との良好な関係を築くためには、からだもこころもオープンな構えにすることが肝心です。
 不機嫌にしていると周囲が気遣いを見せてくれるのは、敬意を払われているのではなく、労われているのです。社会性がある成熟した人間として見られていないのだと気づかなくてはなりません。不機嫌な人は、周囲にどういう影響を与えるか。不機嫌な人は場の空気を気まずいものにしてしまいます。一人ひとりのからだと心理のこわばりが上機嫌の妨げとなって、世の中を不機嫌にしているのです

不機嫌にしていると周囲が気遣いを見せてくれるのは、敬意を払われているのではなく、労われている..ねぎらわれている、きびしー。 気をつけよ!
上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)