内向きの経営・外向きの経営 〜金井嘉宏さんのご本から 4

 内部者が慣れきったことを疑い、同時に、能率的に足並みばかりを揃えようとする内向きの経営を打破するために注目されるのが、ステークホルダ・マネジメントである。ステークホルダのもっとも重要な使命は、社内にどっぷりとひたりきっている人びとに、見えているつもりで見えていないなにかに気づかせ、意思決定をより健全に保つことにある。ポイントはここである。場合によっては、内部管理においてすぐれた経営者は勿論、さらには外部を見てはいるが経済的観点からしか会社を見られていない「部分的に」外部志向の経営者にも、である。
 したがって、ステークホルダは、機能のうえでは「利害関係者」というだけでなく、「より多くの視点提供者」、あるいは「観点の異なる前提・仮定の提供者」ということになる。
利害をもつというより、その会社に「かかわり」をもつ人びとなのである。同じ会社に対しても、かかわり方が違えば、おのずと違う要望や視点や注意の焦点が出てくる

より多くの視点提供者..みてみないふりがらくちんだからこそ、ですね
ニューウェーブ・マネジメント―思索する経営