心を開いて聞く 〜ダニエル・ゴールマンさんのご本から 6

 夫婦の間で心を開いて話し合うための最大の秘訣は、話の範囲を当面の問題点だけに絞り、人格攻撃にエスカレートさせないことだ。心理学者で効果的なコミュニケーション・プログラムの生みの親であるジノットは、苦情を述べる際の一番上手な形式は「XYZ」だと勧めている。「あなたがXしたので、私はYな気持ちになった。Zしてくれればよかったのに」というのだ。たとえば、夫婦げんかでよく聞くセリフのように「あなたって思いやりのない人ね。自分勝手な大馬鹿者だわ」と言うのではなく、「あなたが夕食の約束に遅れるという電話をくれなかったので、私は大切に思われていない気がして腹が立った。遅くなるなら電話で知らせてくれればよかったのに」と言えばいい。つまり、心を開いたコミュニケーションには皮肉や脅しや軽蔑の言葉がないのだ。言い訳、責任逃れ、非難による反撃など自己弁護の言葉もない。ここでもまた、共感が威力を発揮する

あなたがXしたので、私はYな気持ちになった。Zしてくれればよかったのに..ためしてみましょ!
EQ こころの知能指数 (講談社+α文庫)