オートポイエシス 〜石井淳蔵さんのご本から 5

 先ほどのコミュニティの定義では、コミュニティを構成するメンバがコミュニティの構成要素だと考えられている。が、そう考えると、コミュニティ・サイトが成長し衰退するプロセス〜コミュニケーションがコミュニケーションを呼ぶ をとらえられない。コミュニケーションを構成要素と考えると、コミュニティ・サイトは、コミュニケーションを要素とし、コミュニケーションを再生産する一種の運動のネットワークとして捉えられることになる(河本英夫オートポイエーシス2001』)。 システムのメンバは入れ替わり立ち替わり変わっても、コミュニケーションの流れ(話題)はそれと独立に続く。メンバが入れ替わってもシステムは続くが、コミュニケーションがコミュニケーションを呼ぶこの状態が維持できなくなれば、そのときシステムは崩壊する。(中略)
 「コミュニケーションがコミュニケーションを呼ぶ」。それは、他のどこから栄養分を取らなくても、自分で自分の生きる力を作り出していくシステムである。そうしたシステムは、自らに依存して自らの存在を保証するという意味で自己準拠的なシステム、あるいはシステムが自らの構成要素(コミュニケーション)を再生産するという意味で、オートポイエシスと呼ばれる

メンバが入れ替わってもシステムは続くが、コミュニケーションがコミュニケーションを呼ぶこの状態が維持できなくなれば、そのときシステムは崩壊する..はて、あなたのこみゅにてぃは?
インターネット社会のマーケティング―ネット・コミュニティのデザイン