帰る場所としての家、あるいは部屋としての「ホーム」 〜松岡裕典さんの一節から 3

 インターネットではプライバシーが問題になる。しかし、そのプライバシーとは名前や住所、あるいはクレジットカードなどの個人情報を意味している。しかし、プライバシーには、「放っておかれる権利」という意味もある。我々は自宅という「私空間」にあって、パジャマを着たままごろ寝していても他人に非難されない権利や、自分だけの場所として自由に振舞う権利を保持している。それもまた重要なプライバシーなのだ。ここでいう「ホーム」とはそういう「私空間」、心理的なプライバシを確保できる場所を指しているのである。 (中略)

 そしてその場所(=空間)がホームとなる絶対的な条件が1つある。それは「入れる(見られる)人を自分で選べること」である。コンピュータ用語でいうなら「アクセス権の設定」。 もしそれが自由にできないのであれば、そのページはホームになりえない。
 だれでも勝手にずかずかと入ってこられる空間で落ちつけるわけがないからだ。それでは、その場所は路上となんら変わらない。その意味では残念ながら、現在サービスとして提供している「個人向けのホームページサービス」の大半はホームページではあっても「ホーム」とはならないのである

プライバシーには「放っておかれる権利」という意味も..おおせのとおり、じつはこれがいちばんたいせつかも
ネットコミュニティビジネス入門