鬼塚流「キリモミ戦術」 〜内海勝統さんのご本から 3

 「事業をする場合、必ず目の前には大きな壁のような困難な障害がある。それを避けて通っては、永久にその壁を乗り越えることはでけへん。乗り越える方法は、目の前の壁を突破する以外にない。そんなときは、手持ちの商品の中で何かひとつを選び、それを研ぎ澄ますこと。それをキリに見立てるならば、目の前の壁に押し当てて、一所懸命に穴を開けること。穴が開けば、その穴を攻撃拠点として、その中で生きていける会社を維持することや。私にとって、そのキリは「バッシュ」だったわけや。その次に、もう少し大きいキリを同じ穴に当てて、穴を大きくしていく。これを何度も繰り返すこと。そうすると、その壁の穴はどんどん大きくなって、どんな困難な障害も、いつか必ず突破することができるようになるんや」
 鬼塚さんは、これを「キリモミ戦術」と名付けました。 この「キリモミ戦術は、好不況に関係なく、弱者が強者に勝つための唯一のルールである」ということを、私は教えて頂いたのです。 ではキリにあたる商品をどうして見つけるのか?答えは本当に身近にあるものでした。何を選んでもよかったでのです。大切なことは「何かに決める」ということでした。
 そして、キリになるものが決まれば、それを徹底的に研究してスペシャリストになるのです。 鬼塚さんは当時、いちばん人気のない運動靴を選びました。いちばん人気のないものであれば、競合する他社は力を入れませんし、マーケットも小さいはずです。しかし、そんな小さなマーケットでも頑張ってシェアを獲得すれば、それなりの勝ちパターンをつくりあげることができるはずです。 鬼塚さんは運動靴を次々と成功させ、知名度を上げていきました。しかし重要なのは、実は商品ではなく、「何かに特化集中することこそ大切なのだ」と教わったのです

だんすひあー とおそわったこともあります
出会う人みな、仕事の先生