打ち切ることを最優先する 〜宮崎正裕さんのご本から 3

 胴を抜かれるのでは、と思うときもあります。でも、面に行こうと自分の身体が判断したので、それはやっぱり信じて打っていくわけです。このときも打った後、決して胴を避けるそぶりは見せていません。この場面では自分の打ちに自信をもたないと打ち切れないところです。胴に来るのは読めませんでしたが、「来る」という気配は感じましたから、そこに合わせたのです。わたしは面を打った感触が充分ありました。
 技を出したときは避けるということは考えないし、また避ける暇もない。「打ち切る」気持ちしかありません。わたしが「打ち切る」ということで参考にしているのが石田さん(利也。大阪)の出ばな面です。全日本選手権だけでなく、各種大会で見ることができますが、迷うことなく打ち切る、そういう姿勢がないと旗は上がらないと思います。打った後の決めに入る体勢とかも参考にさせていただいています。石田さんも、打ち切ることが1本につながると言っています

からだがはんだんし、しんじて、まよわず、うちきる。 すごいです
宮崎正裕の剣道 (剣道日本)