人間はそもそも多様でありその欲求も多様だというところから始めよう 〜1999年のHRRメッセージ(金井嘉宏さん&二村英幸さん)

(金井さん)
 マズロー自己実現欲求が、あたかもたった1つの、そして最上位の動機づけ要因であるかのように多くの人に誤解され、一人歩きしているのは不幸なことです。マズローは生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、自我欲求の4つを「欠乏動機」と呼びましたが、自己実現欲求は「存在動機」と呼んで他とはっきり区別しています。
 自己実現欲求は動機づけ要因というより、生涯にわたって人間が存在をかけて追求すべき発達課題であるとマズローは言いたかったのです。
 自己実現は、人間が生涯かけて追求していくべき課題であって、それに応える何かを誰かが提供できるといったものではありません。自己実現を欠乏動機ととらえ、それさえ満たされればと考えるのは明らかに誤りであり、多くの社員の多様な欲求を見落とすことにもつながりかねないということを知ってもらいたいですね

自己実現を欠乏動機ととらえ、それさえ満たされればと考えるのは明らかに誤り..こちらもしゅきゃくてんとう?でしょうか
人事アセスメント入門 (日経文庫 (828))