眼前の一局に生きる 〜米長邦雄さんのご本から

 勝負師といえど人間である。相手には大一番でも自分にとっては消化試合、そんな場合、情としては、ともすれば力を抜きたくなる、上手に負かされたいという気持ちになる。だが、そんな感慨を吹っ切って、全力投球しなければいけない。勝利の女神は必ずこれを見ているからだ。勝敗の結果ではなく、全力投球するか否か、どんな心構えで対極に臨むかを、”彼女”はじっと見ているのである。しかも恐ろしいことに、このとき”彼女”にそっぽを向かれれば、以後、勝負師としての運気は大きく傾いてしまうのである

○○にいい人なんていない、みんな必死だから。 ってのもきっとほんと
ISBN:439631115X